今朝はほぼ快晴でさわやかな空気を吸いながら犬と散歩しました。慈雨をもたらす雨の日も大切ですが、やはり晴れの日は気分がいいですね。
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今日は耳慣れないかもしれませんが、”ヒステリー球” という症状についてお話しします。
小生のように消化器内科、つまり食べ物の通り道の病気を専門にしていると、30歳~60歳の女性が ”喉がつまる” 感じを訴えて来院することが、かなり多くあります
。症状に個人差はあるものの、以下のように表現される自覚症状が気になるというのです。
いわく、のどの圧迫感・異物感、のどに玉がひっかかっているようだ、飲み込みたいけど飲み込めず、出したくても出せない、首を絞められているようだ
このブログをお読みの方にも、このような症状をお持ちの方はいらっしゃるのではないでしょうか?
この症状には、西洋医学では ”ヒステリー球” という病名がついています。
内視鏡やCTで検査しても異常はまず見つかりません。ストレスやノイローゼですよ、ということになることがほとんどですが、まれに狭心症の放散痛や、食道がんなどによる食道狭窄症、バセドウ氏病や橋本病などの甲状腺の病気が隠れていることがあり、やはり精密検査は必要です。
ただ、上記のような重大な病気が隠れている場合には、半年で体重が5kg減ったとか、食欲がないなどの症状がほぼ必発です。
間食は止められず、ダイエットも挫折した、というような方がのどの違和感を訴える場合には、まず ”ヒステリー球” と考えてよさそうですが…
ヒステリー球疑いの患者さんに対しての小生の対応は以下の通りです。
まず目に見える病気がないか、上部消化管内視鏡を行い、異常がなければ患者さんの希望により、病院に紹介して頸部~胸部の造影CTを撮ってもらいます。
その結果、目に見える異常がなければ、やはり患者さんの希望により、ヒステリー球に効果のありそうな漢方薬をしばらく処方してみます。そして来院間隔が広がって、いつの間にか来院しなくなるようなら一件落着と考えます。
”ヒステリー球”にお悩みの方は、まずは医療機関で、胃カメラやCTで調べてもらうことをお勧めします。
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