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2014年8月27日水曜日
つらい胃もたれ 実はそれ 「機能性ディスペプシア」 平成26年8月26日(火) 朝日新聞 生活・医療
8月27日(水)
寒いぐらいに涼しい朝です。
風邪をひかないよう各自後注意ください。
朝日新聞の医療記事 機能性ディスペプシア について をアップします。久々の医療記事のアップです。
胃カメラで異常が無い、ピロリ菌もいないけれど、胃がもたれて食欲がなくつらい、といったかたがそれほど多くはないものの、当院にもいらっしゃいます。
そのような病態は 機能性ディスペプシア と診断・分類され、特効薬とされるアコチアミド(市販薬名:アコファイド®)が有効なことが多いと小生は感じています。
詳細は記事をご覧ください。
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以下記事
検査では異常は見つからないのに、つらい胃もたれや異痛が続く。その状態を
「機能性ディスペプシア」
と呼び、病気としてとらえるようになった。
昨年に治療薬が公的医療保険の適用になり、今年は学会が診療指針を公表した。薬や生活習慣を見直すことで改善できるという。
兵庫県に住む60歳台の女性は2012年5月、胃の痛みや満腹感、食欲不振などに悩まされ、近くの病院に行った。内視鏡検査を受けたが異常は無く、医師からは 「ストレスではないか」 と言われた。
1か月後、別の病院を受診すると 「胃腸炎」 と診断された。胃の働きを活発にする薬など5種類ほどを処方された。一時症状は和らいだものの、2013年7月に再び悪化。ご飯一口だけでおなかがいっぱいになり、苦しくなった。食後はしばらく動けなかった。体重は約5キロ減った。
2014年3月、兵庫医科大学病院にかかり、三輪洋人教授(消化管科)に 「機能性ディスペプシア」 と診断された。癌や潰瘍などの異常が無いのに、胃痛や胃もたれが続く病気だ。
国際的な診断基準では
「食後のつらい胃もたれ」
「すぐに満腹になる」
「みぞおちの痛み」
「みそおちが焼けるような感じがする」
の4つの症状のうち、1つ以上が6か月以上前に始まり、3か月感続く状態を指す。
こうした症状は、 食べ物が入っても胃が十分に膨らまない
長く胃に食べ物が残っている状態が続く
胃酸に対して敏感に反応する などで起こる。
原因は、ストレスや生活習慣の乱れから胃の働きを調節する自律神経のバランスが崩れて起こるほか、感染症がきっかけになることもある。
国内では健康診断を受けた人のうち 10~20% が該当するという調査結果がある。中には仕事に支障が出たり、外で会食出来なくなったりする人もいる。病気と認識せずに我慢を続けてしまうケースや、病院でも 「気のせい」 といわれたり、「慢性胃炎」と診断されたりすることが多かった。この10年ほどで国内でも研究が進んできている。
機能性ディスペプシアと診断された兵庫県の女性は、これまでの薬をやめ、胃酸の分泌を抑える薬を飲むことになった。初めての薬だった。
数週間続けると、食後の満腹感が少しずつ軽くなっていった。食欲が回復し体重も元に戻った。女性は
「気持ちがずいぶん楽になった。薬も減ってよかった」
と話す。
三輪さんは 「我慢せずに医療機関を受診してほしい」 と呼びかける。
治療には個人差 「粘り強く」
日本消化器病学会などでは、2014年4月、診断や治療法をまとめた診療指針を作った。指針によると、治療は生活習慣の改善と薬が中心になる。
まず規則正しい生活を心がけ、睡眠不足にならないようにする。1日3回決まった時間に食事をし、夜食は避ける。油っこい料理を食べすぎていないかなどメニューに気を配り、問題があれば改善する。
薬物治療では、胃酸の分泌を抑える薬や胃の働きを活発にする薬が使われる。
2013年5月には、胃の働きを活発にする、新しいタイプのアコチアミド(アコファイド®)というくすりが公的医療保険の適用となった。症状に合わせて、抗うつ薬や抗不安薬が選ばれることもある。
ピロリ菌に感染している人は、除菌することで症状の改善が期待できる。
ただ、治療の効果には個人差がある。
慶応大の鈴木秀和准教授(消化器内科)は以下のように指摘する。
「どの治療も効果が出るまで少なくとも1か月ほどかかる。粘り強く続ける必要があり、自分の判断でくすりをやめないようにしてほしい」
これらの治療で改善しなければ、心療内科をすすめられる。専門医のもとで、自身の行動を振り返り、どんな行動を取ればよいのか考える認知行動療法や、言葉をイメージして緊張する場面でもリラックスできるようにする自律訓練法を受ける。
東北大の福土審教授(心療内科)は話す。
「症状を気にしすぎるとさらに悪化しかねない。医師との対話を通じて不安を解消することで治療効果も上がる」 (土肥修一)
記事以上
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