2014年8月6日水曜日

食べて予防するうつや認知症 アミノ酸や葉酸が不足 元気のひけつ 朝日新聞be 平成24年11月10日(土)   2012年11月10日 記事

11月10日(土) 雨

 悪天候が続いています。風邪にご注意ください。

 本日の新聞記事・朝日beをアップしました。

 食べ物でうつや認知が予防できれば…と誰もが思うと思います。ですが、よくTVで喧伝されるような ”これだけを食べていれば大丈夫” というものはなく、記事の末尾に ”バランスよく食べることが大切” と結論されていました(結論を読んだとき、コントの落ちによくある、ちゃんちゃん♬と効果音が聞こえたような…)。

 日本食中心で野菜や大豆、魚を普段から食べていらっしゃる方なら、あえて食習慣を変更する必要がないということになります。なんだか昔話・ねずみの嫁入りのような落ちでした…

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以下記事

食べて予防するうつや認知症 アミノ酸や葉酸が不足

 うつ病や認知症など、脳の病気に対する栄養療法が注目されています。食事に気をつけることは、脳の健康を保つことにもつながりそうです。

           ☐              ☐

 精神疾患と栄養の関係が注目され始めたのは、5年ほど前から。うつ病になるリスクと食事の傾向や栄養療法による効果などが、欧米で次々と発表されてきたからだ。

 国立精神・神経医療研究センター神経研究所の功刀(くぬぎ)浩さんによると、最も研究が進んでいるのはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペントエン酸)など、イワシやマグロなどの魚に多く含まれる「n-3系不飽和脂肪酸」と精神疾患の関係。

※ 小生注: そういえば、一昔前、マグロの目玉を食べると頭がよくなるとかいう風評があったような…

 2006年に米国の研究者が、1999~2005年に発表された約30本の論文を分析した結果、n-3系不飽和脂肪酸の摂取がうつ病の予防や治療に有効と結論付けている。

 この脂肪酸は、神経に栄養を与える物質を増やし、脳神経の情報を伝えやすくする働きがあるため、精神疾患にも影響すると考えられている。

 日本でもうつ病と食生活の関係が研究され始めている。功刀さんらも、うつ病治療中の患者99人と、持病のない成人男女110人の食生活調査を行い、血液検査の結果と合わせて比較してみた。

 食事メニューとの関連は解析中だが、血液検査の結果ではうつ病患者は神経伝達物質を作り出
すのに必要なセロトニンなどのアミノ酸が有意に少なかった
 野菜に多く含まれる水溶性ビタミンの葉酸も少なかった。それらは特にモロヘイヤやブロッコリー、ホウレンソウなどに多く含まれている。中には野菜を全く食べていないうつ病患者もいた。

 「うつ病も生活習慣病、栄養に気を配ることは脳の健康に摂っても意味があることなんです」
 と功刀さん。

      ☐        ☐

 脳と栄養については、血糖値の観点からも研究が進んでいる。
 徳島大学医療栄養科学講座の武田英二教授は

 「急激に血糖を上げないことも重要」

と話す。

 糖尿病患者におけるうつ病の割合は15~20%と、一般の約3倍。急激な血糖値の上昇が慢性的に続くと、脳にもストレスをかけるという。

 武田さんが主食に勧めるのは、急激に血糖値を上げない玄米や全粒粉を使ったパンなど。白米でもオクラや長芋、納豆などのねばねばした食材を同時に食べると急激な血糖上昇は抑えられるという。武田さんの提唱する、脳にとって良い食事習慣とは以下のとおり。

121110asahiututihofood ① 血糖値を急激に上げない
 ② 魚介類を多めに摂る
 ③ 野菜をたくさん摂る
 ①~③をふまえて、弁当なら主食と主菜を4分の1ずつ、残りの2分の1は野菜中心のおかずが目安
とのこと。

(右図は左クリックにて別ウィンドウに拡大表示されます)

 最後に脳にいい食べ物とはなんなのか?と武田さんに聞くと以下のように諭された。

 「これだけでいい、という食べ物はない。バランスよく食べることが基本です
                                            (月舘彩子)
インフォメーション

 武田英二さんの著書「脳からストレスを消す食事」(ちくま新書)は、食事と脳の関係、脳に良いメニューなどを詳しく紹介している。

 10月下旬に開かれた日本認知症学会では、n-3不飽和脂肪酸など抗酸化作用のある複数のサプリメントを3年間服用した人は、認知機能が改善したという発表があった。栄養と脳の研究はこれからますます増えそうだ。



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