当地の水原祭りも終わり、ここ数日は朝夕涼しくてクーラーなしで眠れるようになりました。犬も元気で散歩を楽しんでいます。
新聞に経鼻内視鏡の記事が載っていましたので、我が意を得たりとばかりに掲載しました。
検診のバリウム造影検査の結果、胃カメラで要精査とされた方には、まず経鼻内視鏡をおすすめしたいと思います。
当 うちだ内科医院 でも日常的に経鼻内視鏡を行っていますので、お早目に検査することをお奨めします[一度当院に受診したことのある方なら、お電話での予約も可能です]。
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鼻から胃カメラ ひろがる 口からタイプと使い分け 朝日新聞 平成25年8月27日(火)
吐き気の苦痛少ない
太めのうどんくらいの太さの管を、右の鼻から少しずつ奥に差し込んでいく。鼻には事前に麻酔薬を塗っており、痛みはほとんど感じない。
京都市の経営コンサルタントの男性(65歳)は2013年8月、年に1度の人間ドックで京都第二赤十字病院を訪れ、鼻から入れるタイプの内視鏡で胃を調べた。
「大丈夫ですか?」 「はい」。
目の前のモニターで自分の胃の様子を見ながら医師と言葉を交わした。
胃の内視鏡検査は、胃がんや胃潰瘍、胃炎などを見つけるのに使う。胃がん検診ガイドラインは、バリウムを飲んでX線写真を撮る検査を推奨しているが、神戸大の東健教授(消化器内科)は、
「X線で間接的に陰影を見るより、内視鏡で直接見る方が精度が高い」
と指摘する。
内視鏡には口から入れるものと鼻から入れるものがある。じゅうらいからある口からのタイプは、「オエッ」 と吐き気を起こすのどのポイントに内視鏡が触れるため、検査を受ける人の苦痛が大きい。鼻からのタイプはこの場所にあまり触れずに胃に届く内視鏡として、10年ほど前から広まった。
苦痛の少なさを裏付けるデータがある。苦しいと血圧は上がる。
一宮西病院(愛知県)の森昭裕副院長らが 151人に協力してもらい、同じ太さの内視鏡を口から入れた場合と鼻から入れた場合とで血圧の上昇幅を比べた。口から入れた人だと平均18mmHg上昇したが、鼻からの人では11mmHgにとどまった。
メーカーの一つ、富士フィルムメディカルによると、他社製も含め、鼻からタイプを使っている医療機関は、2006年には約4000施設だったが、2012年には約1万5000施設に増えた。
京都第二赤十字病院の小林正夫健診部長は以下のように話す。
「口からと比べるとかなり楽なので、検査を嫌がらないでほしい」
がん切除には不向き
普及の背景には機能の進歩もある。近くのものをぴピンボケせずに見る能力や広い視野などは、ここ2年ほどで口からタイプに追いついた。大阪赤十字病院の圓尾隆典医師によると、胃がんを見つける能力は鼻からタイプと口からタイプで同等だという報告が複数ある。
だが細さゆえの限界もある。がんを見つけられても、どこまで広がっているか拡大して精密に調べることは、口からタイプにしか出来ない。
また内視鏡は胃の中を見るだけではなく、超小型のメスなどを使って組織を切り取ることもある。
富士フィルムメディカルの最新機種を例にとると、メスなどを通す穴の太さは、口からタイプが直径2.8ミリなのに対し、鼻からタイプは2.0ミリしかない。だから検査用に少量の組織を取ったり、寄生虫のアニサキスを取り除く程度にしか使えない。早期の胃がんなどを切り取るには口からタイプが必要だ。
このため、鼻からタイプは検診センターや小さな医院でよく使われているが、精密検査や治療を前提に内視鏡を用いる大病院では普及率が低いという。
カプセル型も研究
苦痛がもっと小さい内視鏡の研究も進んでいる。「飲み込む胃カメラ」だ。
大阪医大と龍谷大が共同開発した。カプセルタイプの内視鏡の尾びれがついており、体の外から磁力を使って動かせる。長さ4.5cm、直径1.2cmで愛称は 「マーメイド」。
検査を受ける人はこれを飲み込むだけで、のどのチューブを通す必要がない。マーメイドは水で満たした胃の中を泳ぎまわって、思い通りの場所を撮影できる。大阪医大の樋口和秀教授は 「3~4年後に国の認可を得たい」 と話す。 (小宮山亮磨)
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