9月19日(木) 晴れ
台風が過ぎてから、朝の気温が20度を割り込むようになり、途端に風邪ひき患者さんが多く来院されるようになりました。1日のなかでも寒暖の差が激しくなっていますので、衣服で体温調節するようにしてください。
昨年の9月も朝日新聞で 「秋バテ」 が取り上げられていました。その後、この言葉が市民権を得たのか、今年も 「秋バテ」 の特集が載っていました。涼しくなってもバテ気味と感じる方はご覧ください。
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猛暑明け 「秋バテ」 警報~ 冷やしすぎ 自律神経に乱れ 平成25年9月19日(木) 朝日新聞
そろそろ夏の疲れが出てくる時期。今年は猛暑だったせいか、例年以上に体のだるさを感じる人もいるようです。不調を長引かせないために、「秋バテ」対策を探りました。
腹巻人気 ■ 入浴で血行回復
実はこの夏、酷暑の影で「温かいもの」が売れていた。
東武百貨店池袋店(東京)の紳士服売り場では、腹巻が大人気。特に宣伝してわけでも、目立つ場所に置いたわけでもないのに、6~8月の売り上げは前年同期比7割増。8月最終週の売り上げは、前年の3.5倍にのぼった。ルームソックスへの問い合わせも相次いだ。
温かい食べ物を求めた人も多かったようだ。同年の食品売り場では、おでんの売り上げがアップ。東京・銀座の九州料理店 「九州黒太鼓 竹取の里」では鍋料理の注文数が昨夏の10倍に。鍋料理のメニューを増やすなど工夫したとはいえ、店の予想を上回った。
なぜ温かいものが求められたのか。東武百貨店池袋店のシニアバイヤー黒沢利昭は
「エアコンを苦手にしていた人も、今年の暑さではつけざるを得なかった。冷えた体を温めたかったのでは?」
と話す。
夏から秋へ季節が変わるこの時期の不調を 「秋バテ」と呼び、対策を促すのは麻布ミューズクリニック(東京)名誉院長の渡辺賀子さんだ。
冷房で外から体を冷やしすぎると、血流や体温を調整する自律神経がうまく働かなくなり、眠れない・食欲が出ないなどの不調が出やすくなる。
「夏バテは胃腸などが弱い体質の人がかかるのに対し、体力がある人でもなるのが秋バテ」
と渡辺さん。夏の間は乗り切れていても、疲労の蓄積や朝晩の温度差の影響で、涼しくなるこの時期に調子を崩すという。
この夏は気温が高かったうえ、節電ムードも薄れがちで、冷房の強い場所が多かった。
「屋外と室内では時に20度近い温度差があり、自律神経に相当の負担がかかった。例年以上に不調を訴える人が多いです」
一番の対策は冷やしすぎないことだが、すでに冷えによって体調のすぐれない人はどうすればいいのだろう。
冷えの解消には、体を温め血の巡りをよくすることが大切だ。渡辺さんのイチオシは
「38度~40度のぬるめのお風呂」。
熱いお湯が好きな人は、はじめはぬるめのお湯につかり、その後追い焚きすればいいそうだ。
心地よいと感じることもリラックスにつながる。お気に入りの入浴剤を使うなど、入浴が楽しい時間と感じられる工夫をしたい。風呂に入るのが億劫な人は、首の後ろやまぶたにホットタオルを当てるだけでもリラックスできる。
便秘を招く脱水・睡眠不足
自律神経の乱れが引き起こすこの時期の体調不良には、便秘もありうる。
順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんによると、脱水症状を起こしやすい夏は、便の潤いがなくなり、便秘になりやすい。さらに睡眠不足などにより、リラックスした時に働く副交感神経の活動が弱まった結果、腸の収縮活動も弱まり、便が停滞するという。
腸を整えるために小林さんは、発酵食品を取る、体を動かす、呼吸法を試すなどの方法で内外から刺激するように勧める。(図参照)
刺激する時間帯も意識したい。食後には、本来身体活動時に働く交感神経が活発になり、その結果、一時的に消化管の動きが停滞する。その後、食べ物が消化され腸が動き始めると副交感神経が優位になる。
腸の活動は、夕食後~寝ているときにピークを迎える。睡眠時の超の動きがより活発になれば、便秘解消につながる。
「腸の活動が盛んになる食後の約3時間は 『腸のゴールデンタイム』。 ここで腸に働きかけることで、効果が高まります」
秋の不調が長引くと、冬にも風邪をひきやすくなるなど影響が尾を引く。早めに治したい。
(中林加南子)
昨年の9月も朝日新聞で 「秋バテ」 が取り上げられていました。その後、この言葉が市民権を得たのか、今年も 「秋バテ」 の特集が載っていました。涼しくなってもバテ気味と感じる方はご覧ください。
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猛暑明け 「秋バテ」 警報~ 冷やしすぎ 自律神経に乱れ 平成25年9月19日(木) 朝日新聞
そろそろ夏の疲れが出てくる時期。今年は猛暑だったせいか、例年以上に体のだるさを感じる人もいるようです。不調を長引かせないために、「秋バテ」対策を探りました。
腹巻人気 ■ 入浴で血行回復
実はこの夏、酷暑の影で「温かいもの」が売れていた。
東武百貨店池袋店(東京)の紳士服売り場では、腹巻が大人気。特に宣伝してわけでも、目立つ場所に置いたわけでもないのに、6~8月の売り上げは前年同期比7割増。8月最終週の売り上げは、前年の3.5倍にのぼった。ルームソックスへの問い合わせも相次いだ。
温かい食べ物を求めた人も多かったようだ。同年の食品売り場では、おでんの売り上げがアップ。東京・銀座の九州料理店 「九州黒太鼓 竹取の里」では鍋料理の注文数が昨夏の10倍に。鍋料理のメニューを増やすなど工夫したとはいえ、店の予想を上回った。
なぜ温かいものが求められたのか。東武百貨店池袋店のシニアバイヤー黒沢利昭は
「エアコンを苦手にしていた人も、今年の暑さではつけざるを得なかった。冷えた体を温めたかったのでは?」
と話す。
夏から秋へ季節が変わるこの時期の不調を 「秋バテ」と呼び、対策を促すのは麻布ミューズクリニック(東京)名誉院長の渡辺賀子さんだ。
冷房で外から体を冷やしすぎると、血流や体温を調整する自律神経がうまく働かなくなり、眠れない・食欲が出ないなどの不調が出やすくなる。
「夏バテは胃腸などが弱い体質の人がかかるのに対し、体力がある人でもなるのが秋バテ」
と渡辺さん。夏の間は乗り切れていても、疲労の蓄積や朝晩の温度差の影響で、涼しくなるこの時期に調子を崩すという。
この夏は気温が高かったうえ、節電ムードも薄れがちで、冷房の強い場所が多かった。
「屋外と室内では時に20度近い温度差があり、自律神経に相当の負担がかかった。例年以上に不調を訴える人が多いです」
一番の対策は冷やしすぎないことだが、すでに冷えによって体調のすぐれない人はどうすればいいのだろう。
冷えの解消には、体を温め血の巡りをよくすることが大切だ。渡辺さんのイチオシは
「38度~40度のぬるめのお風呂」。
熱いお湯が好きな人は、はじめはぬるめのお湯につかり、その後追い焚きすればいいそうだ。
心地よいと感じることもリラックスにつながる。お気に入りの入浴剤を使うなど、入浴が楽しい時間と感じられる工夫をしたい。風呂に入るのが億劫な人は、首の後ろやまぶたにホットタオルを当てるだけでもリラックスできる。
便秘を招く脱水・睡眠不足
自律神経の乱れが引き起こすこの時期の体調不良には、便秘もありうる。
順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんによると、脱水症状を起こしやすい夏は、便の潤いがなくなり、便秘になりやすい。さらに睡眠不足などにより、リラックスした時に働く副交感神経の活動が弱まった結果、腸の収縮活動も弱まり、便が停滞するという。
腸を整えるために小林さんは、発酵食品を取る、体を動かす、呼吸法を試すなどの方法で内外から刺激するように勧める。(図参照)
刺激する時間帯も意識したい。食後には、本来身体活動時に働く交感神経が活発になり、その結果、一時的に消化管の動きが停滞する。その後、食べ物が消化され腸が動き始めると副交感神経が優位になる。
腸の活動は、夕食後~寝ているときにピークを迎える。睡眠時の超の動きがより活発になれば、便秘解消につながる。
「腸の活動が盛んになる食後の約3時間は 『腸のゴールデンタイム』。 ここで腸に働きかけることで、効果が高まります」
秋の不調が長引くと、冬にも風邪をひきやすくなるなど影響が尾を引く。早めに治したい。
(中林加南子)
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