12月1日(土) 雪
いよいよ冬、当地も初雪が積もり始めました。また除雪地獄になったらイヤだなあ…。 つい数日前までは、遅い日の出がきれいだったのに…。
みなさまもカゼ、インフル、ノロの予防対策(いつものことですが、マスク、手洗い、うがい)に本腰をいれてくださいませ。
さて、本日の新聞記事をアップしました。
健康によい特定の食べ物はなく、バランスよく食べることが大切と、医療関係者はよく言います。
かく申す小生もその一人ですが、確かに一昔前は 「1日に30種類の食品を摂ること」 が健康に必須といわれていました。
ここしばらく 30という数字を聞かなくなったようですが、ホントのところ何がどうなったのか?を解説している記事でした。
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国の食生活指針 消えていた「1日30品目」の標語 今さら聞けないプラス 朝日新聞be 平成24年12月1日(土)
「1日30品目」 の食事をこ心がけている方が今も、すくなからずいらっしゃるようです。一時期テレビCMなどでも盛んに取り上げられました。「30品目」と書かれた野菜ジュースや 「50品目」 の弁当を今でも目にします。ところが、2000年に国の食生活の指針から 「30品目 」という言葉が消えていたことをご存知でしょうか。
1日に食べる食品の数を日本人が気にし始めたのは、1985年頃のことです。旧厚生省が発表した 「健康づくりのための食生活指針」 が大きく影響しています。指針を作るための話し合いの中で、カルシウム・鉄、ビタミンなど不足する栄養素を満たすためには、1日30品目食べていれば大丈夫、という結論が出ました。30品目はわかりやすく、栄養指導しやすいため、広く普及しました。
当時の指針を読むと、「1日30品目を目標に。主食、主菜、副菜をそろえて」 とあります。具体的にはタンパク質、カルシウム、カロテン、ビタミン・ミネラル、糖質、脂質を含む 「6つの基礎食品」 グループをまんべんなく食べるように勧められていました。
でも 「30品目」 という言葉多独り歩きした感もあります。指針には 「食べ過ぎに気を付けて」 とも書かれていましたが、慶應義塾大学保健管理センターなどが97年に小中学生464人を調べたところ、「1日30品目」以上食べていた子供は、脂肪やたんぱく質を1日の必要量の1.1倍以上摂っており、肥満につながっていました。
□ □
一方、ご飯などの炭水化物はやや不足しており、慶応大の加藤真三教授は
「30品目を意識しすぎると、おかず中心の食事メニューになり、どうしても高カロリーになりやすい」
と指摘しています。
肥満につながりやすいデータが複数寄せられ、2000年に発表された新しい指針では、30品目の看板が外されました。
「主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを」に続き、「多様な食品を組み合わせましょう」という言葉に置き換わりました。当時、厚生労働省の担当部署は、
「キャッチフレーズとしては良かったが、『30』という数字に神経質になりすぎる例もあった。誤解を招かないように数字はやめた」
と説明していました。
□ □
今はどうなのでしょうか。
新しい指針を元に、何をどれだけ食べれば良いのかを示した 「食事バランスガイド」 が05年に出来ました。10年に改正され、現在では自治体でも広く使われています。
このガイド、食事は主食や副菜が大事で、乳製品はほどほどというバランスが一目でわかる点では良くなりました。
最近食事バランスから大きく離れた低炭水化物ダイエットが流行しています。確かに体重は減る効果は認められています。
ですが、米ハーバード大などがスウェーデンの女性4万3396人の食生活を、1991~1992年にかけて調査し、その後約16年間追跡調査した結果を発表しました。
その調査では、低炭水化物・高タンパク質の食事を続けていると、心筋梗塞や脳卒中になる危険性が最大1.6倍高まったそうです。
元 国立健康・栄養研究所理事長の渡辺昌さんは 「炭水化物を制限すると、タンパク質を摂りすぎてしまう。すると腎臓に負担がかかる」 と話しています。
前述の 食事バランスガイド には1皿の具体的分量がないため、食べ過ぎてしまう可能性もあります(小生注: 結局、30品目 時代と同様の問題が残るというわけですね)。またガイドにないメニューでは、どの程度食べて良いかがわかりません。
渡辺さんは 「主食、主菜、副菜を基本に、『まごたち』=(まめ、ごま、卵、海藻、野菜、さかな、しいたけ、芋) をバランス良く、腹8分目で食べれば、個別の栄養素を気にしなくても大丈夫です」 と話しています。
(杉本崇)
(下図はクリックすると拡大します)
健康によい特定の食べ物はなく、バランスよく食べることが大切と、医療関係者はよく言います。
かく申す小生もその一人ですが、確かに一昔前は 「1日に30種類の食品を摂ること」 が健康に必須といわれていました。
ここしばらく 30という数字を聞かなくなったようですが、ホントのところ何がどうなったのか?を解説している記事でした。
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国の食生活指針 消えていた「1日30品目」の標語 今さら聞けないプラス 朝日新聞be 平成24年12月1日(土)
「1日30品目」 の食事をこ心がけている方が今も、すくなからずいらっしゃるようです。一時期テレビCMなどでも盛んに取り上げられました。「30品目」と書かれた野菜ジュースや 「50品目」 の弁当を今でも目にします。ところが、2000年に国の食生活の指針から 「30品目 」という言葉が消えていたことをご存知でしょうか。
1日に食べる食品の数を日本人が気にし始めたのは、1985年頃のことです。旧厚生省が発表した 「健康づくりのための食生活指針」 が大きく影響しています。指針を作るための話し合いの中で、カルシウム・鉄、ビタミンなど不足する栄養素を満たすためには、1日30品目食べていれば大丈夫、という結論が出ました。30品目はわかりやすく、栄養指導しやすいため、広く普及しました。
当時の指針を読むと、「1日30品目を目標に。主食、主菜、副菜をそろえて」 とあります。具体的にはタンパク質、カルシウム、カロテン、ビタミン・ミネラル、糖質、脂質を含む 「6つの基礎食品」 グループをまんべんなく食べるように勧められていました。
でも 「30品目」 という言葉多独り歩きした感もあります。指針には 「食べ過ぎに気を付けて」 とも書かれていましたが、慶應義塾大学保健管理センターなどが97年に小中学生464人を調べたところ、「1日30品目」以上食べていた子供は、脂肪やたんぱく質を1日の必要量の1.1倍以上摂っており、肥満につながっていました。
□ □
一方、ご飯などの炭水化物はやや不足しており、慶応大の加藤真三教授は
「30品目を意識しすぎると、おかず中心の食事メニューになり、どうしても高カロリーになりやすい」
と指摘しています。
肥満につながりやすいデータが複数寄せられ、2000年に発表された新しい指針では、30品目の看板が外されました。
「主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを」に続き、「多様な食品を組み合わせましょう」という言葉に置き換わりました。当時、厚生労働省の担当部署は、
「キャッチフレーズとしては良かったが、『30』という数字に神経質になりすぎる例もあった。誤解を招かないように数字はやめた」
と説明していました。
□ □
今はどうなのでしょうか。
新しい指針を元に、何をどれだけ食べれば良いのかを示した 「食事バランスガイド」 が05年に出来ました。10年に改正され、現在では自治体でも広く使われています。
このガイド、食事は主食や副菜が大事で、乳製品はほどほどというバランスが一目でわかる点では良くなりました。
最近食事バランスから大きく離れた低炭水化物ダイエットが流行しています。確かに体重は減る効果は認められています。
ですが、米ハーバード大などがスウェーデンの女性4万3396人の食生活を、1991~1992年にかけて調査し、その後約16年間追跡調査した結果を発表しました。
その調査では、低炭水化物・高タンパク質の食事を続けていると、心筋梗塞や脳卒中になる危険性が最大1.6倍高まったそうです。
元 国立健康・栄養研究所理事長の渡辺昌さんは 「炭水化物を制限すると、タンパク質を摂りすぎてしまう。すると腎臓に負担がかかる」 と話しています。
前述の 食事バランスガイド には1皿の具体的分量がないため、食べ過ぎてしまう可能性もあります(小生注: 結局、30品目 時代と同様の問題が残るというわけですね)。またガイドにないメニューでは、どの程度食べて良いかがわかりません。
渡辺さんは 「主食、主菜、副菜を基本に、『まごたち』=(まめ、ごま、卵、海藻、野菜、さかな、しいたけ、芋) をバランス良く、腹8分目で食べれば、個別の栄養素を気にしなくても大丈夫です」 と話しています。
(杉本崇)
(下図はクリックすると拡大します)
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