9月20日(金) 晴れ
2次検診で便潜血陽性を指摘され、大腸がんの精密検査を受けるよう指示された方達が9月に入り多くいらっしゃいます。ほとんどは小さなポリープが見つかる程度ですが、ごくまれに進行大腸がんが見つかる場合もあります。
アメリカの権威ある医学雑誌に、大腸内視鏡検査と大腸がん死亡率を低下させたという報告が朝日新聞に載りましたので、アップしました。
検診異常のほか、便に血が混じる方や、最近下痢と便秘を繰り返すなどの便通異常の方は是非大腸内視鏡で精査をお受けください。
胆嚢がんや膵臓がんとは異なり、胃や大腸のがんは内視鏡検査で早期発見・早期治療が可能です!
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大腸がんでの死亡率 内視鏡検査で7割減” 朝日新聞平成25年9月20日
内視鏡を使った大腸がんの検査を受けた人は、受けなかった人より大腸がんによる死亡率が約7割低かったという調査結果を、米ハーバード大の西原玲子研究員らがまとめた。
大腸内視鏡検査の効果を示すまとまったデータはこれまで無かった。9月19日付の米医学誌
”ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン
(小生注: 業界ではNEJMと略、世界中の臨床医学を志す医師が論文投稿の目標とする雑誌です)”
で報告した。
西原さんらは米国に住む医療職約8万9千人を対象に、1988年~2008年の20年間、大腸内視鏡を受けたかどうかを尋ね、その後を2012年まで負った。
この間に474人が大腸がんで亡くなっていた。年齢などの要因を加味して分析すると、検査を受けた人たちの死亡率は、検査を受けなかった人たちより68%低かった。直腸やS状結腸といった、肛門により近い側の「遠位大腸」に限ると、死亡率は82%低かった。
国内の大腸がん検診は、便に血液が混じっていないかどうかを調べる検査が公費で実施され、内視鏡検査は人間ドックなどで自費で受けられる。
ただ、大腸内視鏡検査はリスクもある。国立がん研究センターの斎藤博・検診研究部長は
「一般のがん検診として導入することはまだ勧められないが、効果を示す重要な証拠が加わった。体制の整った専門施設で受けることは大いに推奨される」と話す。
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