2014年8月5日火曜日

急性喉頭蓋炎ってなに? 医者の目の前で窒息も?! のどが痛んでよだれが出る、声がこもる時はすぐ耳鼻咽喉科へ!!  2012年11月2日 記事


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11月2日(金)  寒雨

 昨夜はあられが降りました。最低気温がついに10℃を切るようになりました。いよいよ冬支度が必要ですね。

 愛犬ココアは犬のくせに寒がりで、暖房の前や人の膝の上に乗って寝るのが大好きです。甘やかしすぎです…

 風邪をひいてのどの痛みを訴えて来院される方が数多くいらっしゃいます。インターネットで検索すると、ごくまれに医者の見ている前で容体が急変し窒息する患者もいる、そんな病気があることを勉強しましたので、今回アップしました。

 急性喉頭蓋炎 というのがその病気です。

 数年前テレビの健康番組でも取り上げられたことがあるようです。

 幸い小生はまだ遭遇したことのない病気ですが、これまで診察した、咽頭痛の患者さんの中に、もし急性喉頭蓋炎の方がいたとしたらと考えると…冷や汗が出てぞっとします…

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 風邪を引いた時、のどが痛くなる、微熱が出る、声がかれるといった症状は比較的頻繁に目にします。が、それに加えて、
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声がこもる (含み声といいマフラーで

口を隠したような声質になる。これ特徴!)

呼吸困難を感じる

唾を飲み込めずよだれがでる


といった症状が加わった場合は、内科ではなく耳鼻咽喉科を受診し、急性喉頭蓋炎ではないかを詳しく調べてもらうようにお勧めします。

 急性喉頭蓋炎とは、喉頭蓋の細菌感染による炎症をきたす疾患です。

 内視鏡医にとっては見慣れた喉頭蓋ですが、その機能は物を飲み込む時に気管をふさいで誤嚥を防ぐことです。この喉頭蓋に、細菌(インフルエンザ菌のことが多い)が感染、炎症を起こして急激に腫れるため、空気の通り道を塞ぎ、呼吸困難~窒息状態になってしまいます。
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 急性喉頭蓋炎では、鼻声や声のかすれではなく、声質がこもってしまうという特徴があります。
 また唾を飲み込めず、よだれとして出てしまうといった症状も特徴的です。
 炎症による喉頭蓋の腫脹が急激に進むと、医師の診察中に窒息してしまうキケンもあります。

 風邪が多発する時期には要注意の病気です。

 海外では小児(2〜5歳程度)に多いとされていますが、国内では成人に多いという違いがあります。

121101kotogaien右が急性喉頭蓋炎の写真です。

 ストレスや疲れなどで、免疫力が落ちていると急性喉頭蓋炎は発症しやすく、重症化するとも言われています。風邪を引いた時は、くれぐれも不摂生・無理は慎んでください。

 風邪を引いてのどの痛みで唾も飲み込めず、よだれが出て、くぐもった声を伴うことがあれば、何はさておき最寄りの耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします(幸い、阿賀野市には平成23年より耳鼻咽喉科医院が開業しました)。 

 約10年前、小生は救急外来でのどの痛みと呼吸困難を訴え、同時に経皮的酸素飽和度の低下 = 窒息直前の状態! を来した患者さんを近くのICUのある総合病院に搬送したことがあり、その方は扁桃周囲膿瘍の診断で耳鼻咽喉科に緊急入院となったという経験があります。耳鼻咽喉科領域の救急疾患はいまだに緊張します。

 写真は以下から引用させていただきました。
http://web.sapmed.ac.jp/radiol/larynx.html
http://www.yamaguchi-redcross.jp/column/column014.html
参考: 最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学http://asahi.co.jp/hospital_old/shinsatsu/050301.html
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