2014年8月9日土曜日

シャーロック=ホームズ シリーズ 新潮文庫 コナン=ドイル作 延原謙 訳 ~ ビクトリア朝の大英帝国に思いをはせる    2013年2月11日 記事

2月11日(月) 建国記念日 吹雪
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 新潟の空はは晩秋からは厚く垂れ込めた鉛色の雲に覆われ、みぞれや雪に閉ざされるます。

 晴れた日や、仕事で忙しい時には感じませんが、今日のような休日、自室で窓から見える灰色の空を眺めていると、子供の頃に読んだ、シャーロック=ホームズ 「バスカビル家の犬」 の舞台、ダートムアの風景を思いうかべます。

とはいえ海外にはほとんど行ったことがない小生、イギリスにも当然行ったことはありません。

 たとえば ”ダートムア” という単語は、その語感から ”泥道の錯綜する荒野” であり、探偵譚中の風景の記述から、人気のない丘陵地帯が広がり、新潟の冬のようにたれこめた雲に覆われているのだろうと昔から想像していました

(具体的には、阿賀野市でいうと笹神地区の村杉や安田地区の大日が原付近に森と人家がなく、巨石がゴロゴロある状態かな?と…)

 19世紀の霧の都、ロンドンの風景もよく夢想しましたが、きっとそれは彼の国の人々が ”Japan” と聞いて想像する フジヤマ サムライ ゲイシャガール に相通ずるステレオタイプな物なのかも知れません。

 さて、産業革命が世界を変え、大英帝国の国力もピークに達した時期が舞台のホームズ譚。

130211holmes 覇権を手中にした大英帝国でしたが、急速に進んだ鉱工業による公害と都市化によってロンドンの自然環境は悪化。

 また元々あった貴族・庶民の階級性に加え、雇用者・労働者間の貧富の格差も激化し、 ”切り裂きジャック事件” などの凶悪犯罪も頻発し、社会環境も劣悪。

ホームズ氏の言のとおり、その頃のロンドンは犯罪の都でもあったようです(その頃のロンドンに生まれなくて良かった(^_^;))

 さて、医師でもあるコナン=ドイルが、自らの医学生時代に感銘を受けたベル教授の診察法
(患者の外見・振る舞いから病気のみならず、出身地や職業・経歴を推測する)を元に書いたこの探偵物語は、悪天候の休日に読書するにはもってこいです。


 本日も物語の語り手 ”ワトソン君” のお話にしばし没頭してみるつもりです。

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