2014年7月26日土曜日

漢方薬 二千年の歴史 ~ 先人の知恵の結晶を学びたい 2011年6月28日 記事

 この大雨がいつまで続くのかと思うと、空模様とともに暗澹たる気持ちになります。
 うちの犬は最近散歩をあきらめて、朝からフテ寝しています。

 ここ数日、ウイルスが原因とみられる、胃腸炎による吐き下しを訴えて来院される方が増えています(採血してみると、大半の方は細菌性の食中毒ではなさそうです)。皆さま、調理前・食前には手を洗いましょう(念のため、肉類には火を通し、包丁やまな板も肉を切った後には熱湯をかければ安心と新聞に載っていました)。

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 さて、小生先日、漢方セミナーに参加してきました。
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 福岡から著名な講師をお招きして、漢方診療の基礎を学ぶ、という企画でした。

 漢方は 作用機序も解明されていないし、漢方用語が西洋医学の概念にかならずしも一致していないため、若いころはで敬遠(本当に、知識のない自分には難しいため、敬って遠ざけて)していました。しかし、内科医として年数を重ねるにつれ、西洋医学の限界も頻繁に感じられるようになりました。

 いろいろ検査を行った結果、病気として認識はできないものの、患者さんが体調不良を訴えるケースには、時に漢方薬が著効することがあります。
 これまでも腸閉塞や、肝硬変の方などに漢方を処方することがありましたが、当院にお越しいただき、小生にかかっていただいた方に、より満足していただきたいと思い立ち、その基礎として難解な漢方理論を少しでもわかるようになりたいというのが、その動機でした。110628kanpo1

 しかし、1日限りの漢方セミナーでは、漢方の理論体系の見出しをなでたにすぎず、小生には決して十分理解できたとはいえませんでした。

 ただ、収穫もありました。慢性的な症状の方に対しては、漢方的は考え方も応用し、問診と診察をこれまでにも増して丁寧に行うことが必要だと痛感しました。患者さんの訴えにこそ、体調不良のカギがかくされている、ということでした。

 今日も、くどいくらいに患者さんにいろいろうかがい、あちこち診察させていただこうと思っています(もし不快に感じられるようでしたらご容赦ください…)。

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