8月3日(水)
日中は30℃を超える気温になりますが、朝晩は涼しくて窓を開けていると風邪をひきそうです。
実際、夏風邪を引いた方が多く来院されています。みなさま、寝室の温度管理にご注意ください。
本日は 逆流性食道炎 についてのお話です。
昨年末頃から、テレビで鉄腕アトムとお茶の水博士が出てきて逆流性食道炎の説明しているCMを目にしたことがある方もいらっしゃるかと思います(画像はhttp://gyakusyoku.jp/atom/relation.html から引用しました。
製薬会社エーザイの 逆流性食道炎のサイトです。ご興味のある方はご一読ください)。
塩酸を含む胃液が食道に逆流して食道粘膜にただれを生じるのが逆流性食道炎です。
胸やけや時には胸の痛みを引き起こし、狭心症と間違われることもあります。
睡眠中に食道に逆流した胃酸が、気管にまで到達して夜間に咳を引き起こすこともあります。
逆流性食道炎とセットで 「食道裂孔ヘルニア」 という所見も内視鏡検査の際、多くみられます。
年を取ることで筋肉が弛緩するため、食道と胃のつなぎ目の筋肉が緩んで逆流が起きやすくなりますが、高齢女性で腰がえびのように曲がった方や、太鼓腹の中年男性などでは腹圧が高まって胃の一部が腹腔から胸腔の方に押し出されてヘルニアになります。
一昔前、逆流性食道炎に伴う胸やけは、液状の粘膜保護剤とH2ブロッカーによる治療を行っても症状がなかなか取れず治療に難渋しましたが、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が登場して状況は一変しました。
PPIを内服している限り、ほとんどの患者さんが症状を訴えなくなり、小生が駆け出しの頃、ほんとうに魂消ました。科学の進歩はかくも偉大なり、といったところですね
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