2014年7月30日水曜日

ノロウイルス感染症 冬に流行する 吐きくだしの風邪  2011年12月3日 記事

12月3日(土) 強風、雨

 荒れ模様の天気ですが気温はそれほど下がらず、寒くないだけでもありがたいと感じます。

 ここの所の冷え込みで風邪の患者さんが急増しました。読者の皆様もマスク、うがい、手洗いの励行をお願いします。

 本日は、冬季に流行する ノロウイルス感染症 についてまとめてみました。

*************************************
111203norov_2




























 
毎年11月~翌年3月頃まで、家庭や学校、障碍者施設・高齢者施設などでノロウイルス感染による嘔吐・下痢が流行します。

ノロウイルスの感染経路

① 経口感染(食べ物に付着したウイルスを食べて発症)、

② 接触感染(汚染した手指などを介して他の人の手指にウイル
   スが付着、手洗いをしないと食事の際にウイルスを飲み込   んで発症)、

③ 飛沫感染(患者の吐物や下痢便のしぶきをすいこむことで
   発症)、

④ 空気感染(乾燥した吐物、下痢便から、ウイルスが暖房器な   どの風にのって広がり、それを吸い込むことで発症)
 
  の4つがあります。

 ノロウイルス感染強烈な嘔吐、下痢、腹痛が2日程度続き、後遺症なく軽快します。
 
ノロウイルスにはワクチンや特効薬はなく制吐剤や整腸剤による対症療法しかありません。

 小児や高齢者は嘔吐、下痢による脱水をきたしやすいため、場合によっては点滴による強制的水分摂取を行う必要があります。

 ノロウイルスは非常に感染力が強く、10個程度のわずかな量のウイルスで、多くの人々が感染します。患者の便1g中には1億個、吐物1gには100万個のウイルスが含まれており、それらの処理には注意が必要です。

 ウイルスを殺す(失活させる)には加熱か次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)による消毒が必要です。

 糞便や吐物の処理は使い捨てのマスクと手袋を付けたうえで、ペーパータオルで汚物を覆ったうえで次亜塩素酸ナトリウムをふりかけ、10分ほど放置した後、汚物が広がらないように外から内側に向けて拭き取ります。
 
 汚物はビニール袋にペーパータオルとともに入れてしまい、次亜塩素酸ナトリウムをふりかけておきます。

 ふき取った後は次亜塩素酸ナトリウムで拭いてから水拭きします。

 最後にマスクと手袋を、汚物の入ったビニール袋に捨てて、密封して終わりです。
 
 他にカーペットが汚物で汚れた時には、汚物を取り除いた後にスチームアイロンの熱消毒(95度で1分)することも勧められます。

 トイレの手すり、ドアノブなどの汚染は次亜塩素酸ナトリウムで拭き、10分放置後に水拭きします。

 ノロウイルス感染の予防には手洗いが最も重要です。

 感染者の汚物処理後だけではなく、外出から帰った時、トイレの後、調理の前、手指が汚れたと感じた時には手洗いしてください。(図はhttp://pro.saraya.com/noro/taisaku/tearai.htmlから)
111203tearai

0 件のコメント:

コメントを投稿