今朝は結構肌寒く、ジャンパー(死語?)を羽織って犬と散歩しました。なかなか快適な気温にならない今年は、やはり異常気象の年でしょうか?でもここ何年か異常気象が続いていような気もしますが…
さて睡眠時無呼吸症候群の続きです。
(※ 平成26年春より当院でも簡易睡眠ポリグラフという、簡便な睡眠時無呼吸の検査を始めましたので、ご希望の方はお問い合わせ下さい。 うちだ内科医院 tel 0250-61-2020)
小生の知人で30歳代に睡眠時無呼吸症候群による脳梗塞を発症した方がいらっしゃいます。
もともと毎日水泳で5㎞は泳ぐスポーツマンで、コレステロールや血糖、血圧も異常なくいわゆる脳梗塞の危険因子はない、と思っていたのですが…今回、許可を得て彼の体験記を掲載いたします。やはり直接体験した人の言葉は重みがあります。
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(以下 本人の 弁)
睡眠時無呼吸症候群を意識したのはJRの運転手が事故を起こし問題になってからだな。(10数年前のことだろう)それによって睡眠時無呼吸症候群という言葉を知ったはずだ。
ただ知ってのとおりしばらくは放置。
それでもって4年ほど前だったか(私が他県にいた頃)、君の家に泊まった後に『睡眠時無呼吸症候群だから最寄のどこそこの病院で治療をやっている』と丁寧なメールをからもらったので病院に行った。
検査入院 1日をして1時間に50数回息が止まっていることが判明。すぐにC-PAP(シーパップと読む、治療機械)をつけることになった。
C-PAPをつけてからは自分でもはっきりと分かるくらい効果はあった。
日中眠くならなくなった。信号待ちでもうとうとすることはあったからな。それにいびきもなくなったようだ。(去年君の家に泊まった際、そう言っていたよな。親戚なんかにも言われたから間違いないだろう。)
私にとってシーパップは大正解。もっと早くに使っていればと思う。生活の質が間違いなく上がった。装着していても寝苦しいとかも全くないし。
尚、脳梗塞になったのは7年くらい前だろうか。(中越大震災のあった翌年)1月の3連休(成人式のとき)のまんなかの日曜日。
ちなみに日曜日の日中は普通に過ごしていた。頭が痛いとかどこかが痺れるということも私自身は感じなかったな。日曜日、床についてその夜か明け方かは分からないが脳梗塞発症。
月曜日の朝(成人式の日)起きて飯を食いに行けなかった
。私は休みの日も早起きで飯も7時半くらいには食べていた。よって同居していた父親が不審に思い2階の私の部屋に見に来たようだ。恐らく『起きて飯を食え』等言われたのだろう。
しかし1階に降りることもなく当然飯も食わなかった。親が2階に飯を持ってきても食わなかったんじゃなかろうか。私が親に何か言ったかどうかも分からない。
親は風邪か何かかと思いその日はそのまま。翌火曜日に県立病院に自家用車で連れて行ってくれた。私は自分の足で歩いたはずだ。そして問診と検査(これも私の記憶ではあやふや MRIを受けたが途中で私は閉所が怖かったのか挫折したはず。)の結果 脳梗塞と診断され即、入院になったはず。
県立には1週間ほど入院したはずだが芳しい結果が得られず周りの人の薦めもあり専門病院を受診。結果、脳梗塞ということで受診した翌日より入院。専門病院で点滴、投薬を受けたら3~4日したら意識もはっきりしてきた。それまでは発症以来 意識は夢現状態。(病院で飯を食っているなとは思いつつもまさか自分が入院しているとは思えず夢だと思っているような状態。矛盾したような言い方しかできないがまさにこんな感じ)
以後、意識がはっきりしてからは親戚、友人、知人に連絡しまくり
『脳梗塞で入院、見舞いに来てくれ』
と相手の反応を楽しんでいた。
私もそうだったが脳梗塞イコール後遺症という頭が大方の反応らしく見舞いに来るのを怖がっているという風にも感じたからな。実際、見舞いに来てくれた人々の反応も私の普通さに一種 拍子抜けというか安堵を感じたものな。
専門病院には2週間程入院したんだろうか。退院後は1週間ほど自宅療養し無事職場復帰。
4月には東京に転勤。その後も定期的(1月に1回が2月に1回それが今では3月に1回になった)に脳外科に行って薬を処方してもらい半年に一回くらいでMRIもとっている。
現在に至るも頭が痛いとかどこかが痺れるといったことは一切ない。後遺症もないはずだ。
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詰まった血管が悪ければ30歳代で肢体不自由になったり、致命的な脳梗塞を起こしたりしていてもおかしくない状態の人間を、間近で見ていてまさかそんな重病じゃあないだろう、と高をくくっていた自分のうかつさに、しばらく自己嫌悪に陥っていました orz。
文中、シーパップ=CPAPとあった治療機械が左のものです。
(※ 平成26年春より当院でもCPAPによる睡眠時無呼吸症候群の治療を始めました)
改良が進み、現在では手のひら大のものもあるようです。
これは鼻のマスクから空気を送り込む機械であり、空気の通り道(気道)がふさがらないようにして窒息を予防するというもの(下図のように睡眠時に装着します)。
ただ重症の場合、手術が必要なケースもあるといいますので、専門医にご相談ください。
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