2014年8月2日土曜日

妊婦さん しっかり食べて! 低体重児、高血圧や糖尿病リスク 朝日新聞平成24年5月23日(水) 34面生活  2012年5月23日 記事

5月23日(水) 晴

 さわやかな朝です。

 ニュースは昨日開業した東京スカイツリー関連の記事で持ちきりですが、当地は例年のごとく、田植え後で早苗がそよ風になびくのどかな風景が医院裏に広がっています。

 先日、朝日新聞GLOBE 肥満特集4で 「低体重児が成人になるとメタボなどの健康被害が多くなる」 という報告が出ているという記事を載せましたが、本日の朝日新聞朝刊に関連記事が載っていたのでアップしました。

***********************************

妊婦さん しっかり食べて! 低体重児、高血圧や糖尿病リスク 朝日新聞平成24年5月23日(水) 34面 生活

  生まれた時の体重が少ない赤ちゃんは将来、糖尿病や高血圧などで生活習慣病になりやすいとの報告が国内外で相次いでいます。

 妊娠中のお母さんの体重増が、直接胎児の体重増につながるわけではありませんが、妊娠中の無理なダイエットは小さな赤ちゃんにもつながります。妊娠中の体重管理・食事はどうしたらいいのでしょう?

出生時の体重と高血圧(名古屋大学公衆衛生学教授 玉腰浩司氏らが調査) 

 35歳~66歳の男女約3100人を対象に調べたところ、高血圧(上が140mmHg以上、下が90mmHg以上)の割合は

出生時2500~3000gのグループでは 26.1%
     3000~3500gのグループでは 22.8%
     3500g   以上のグループでは 19.4% と小さく生まれた人ほど高血圧の割合が高かった

出生時の体重と肥満~糖尿病(新潟大学石学総合病院長 内山聖氏、菊池透氏らが調査) 

 6歳~15歳の肥満児(小児~思春期)約960人を体重別に4グループに分け、糖尿病になりやすいかどうか(血中インスリン濃度を測定)を調べた結果、腹部の脂肪量などの因子を調整し補正しても、出生時の体重が軽いほどインスリンの働きが弱いなど、糖尿病のリスクが高かった

 体重が一番少ないグループ(男児・平均)でも2800gと特別に小さいわけでもなかったのだが…。以下は内山氏談。

母親のおなかの中で胎児が栄養不足になると、胎児の体内で低栄養に対応しようという変化が起こり、それが成人以降に栄養が足りた状態になって悪さをしているのではないか?

妊婦の体重、やせ形なら9キロ増し以上がおすすめ 7-12kg増が目安、末期は450kcal上乗せ

妊婦の体重と赤ちゃんの体重の相関関係について

 厚生労働省研究班(国立保健医療科学院部長 横山徹爾 氏)の分析では、低体重児はもともとやせていた妊婦と妊娠中に体重増加が少なかった妊婦に多かった。以下は北里大産婦人科教授 海野信也氏のアドバイス

「妊娠を希望する女性は不必要なダイエットをせずに、痩せすぎに注意してほしい」

妊婦の食事はカロリーだけでなく内容にも配慮を

厚労省の 「妊産婦のための食生活指針」 による妊娠中の推奨体重は

BMI 18.5 未満 の痩せた女性は    9-1kg、
BMI 18.5-25 の普通体型の女性は 7-12kg 

となっている。(BMI<25なら妊娠16週以降は週あたり0.3-0.5kgの体重増が望ましい)

 デスクワークの多い女性では通常は 2000-2200kcalの摂取が望ましいが、妊娠中期(妊娠16-27週)と妊娠末期(28週以降)はそれぞれ 250kcal/日、450kcal/日の摂取カロリーを増やしてもいいようだとのこと。下図参照

 ただ、妊婦に限らないがカロリーだけではなく、食事の内容は大切で、炭水化物のほかにたんぱく質やビタミン類など様々な栄養素をバランスよく食べること。葉酸は妊娠可能な女性が十分に摂取することが望ましい。厚労省の指針(※ 下記) や母子手帳を参考のこと

※ 妊産婦のための食生活指針 ―「健やか親子21」推進検討会報告書http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0201-3a.html
下のピンぼけの画像をクリックすると別枠でシャープな画像が開きます
120523ninpumesi

0 件のコメント:

コメントを投稿