2014年8月11日月曜日

糖尿病 がんリスク 1.2倍! 肝臓・膵臓のがんは2倍! 朝日新聞平成25年5月15日(火) 第1面    2013年5月15日 記事

5月15日(火) 晴れ

 あいかわらず体調不良(風邪、下痢)の患者さんの来院が引きも切りません。気温の変化が極端ですので、寝冷えなどしないようご自愛ください。

 さて、今朝の朝日新聞の朝刊の1面に 「糖尿病が癌のリスク!」 であるとの記事がありました。

 消化器内科として病院に勤務している時から、糖尿病の方に優位に消化器系の癌が多いように感じていましたが、30万人の糖尿病患者を10年以上調査した結果から 「糖尿病患者には各種のがんが多い」ことが示されたとあり、小生の長年の疑念も晴れました。

 この結果をもとに、糖尿病の患者さんには、できるだけ検診を受けるよう、これまで以上に勧めようと思います。

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糖尿病、がんリスク1.2倍 肝臓・膵臓は2倍 学会33万人解析

 糖尿病患者は、がんになるリスクが1.2倍になることが、日本糖尿病学会と日本癌学会による研究でわかった。

 肝臓がんや膵臓がんは2倍程度だった。

 糖尿病患者は国内に約900万人いるとみられ、両学会は14日に会見を開き、バランスの良い食事や運動、禁煙・節酒で糖尿病とがんの両方を防ぐことが重要と訴えた。

 両学会・合同委員会の津金昌一郎(国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長)らが解析した。35歳以上の 男性 15万5千人、女性 18万1千人を平均10年間追跡すると、男性は約2万人、女性は約1万3千人が、がんになった。
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 この人々を対象にして、糖尿病の人ががんになるリスク を 糖尿病でない人 と比べると 癌全体では20%高くなっていた。

 肝臓がんは約2倍、膵臓がんは約1.9倍、大腸がんは約1.4倍だった。

 子宮内膜がんや膀胱がんのリスクも上昇する傾向が見られた。一方、乳がんや前立腺がんとの関連は見られなかった。

 糖尿病になると一部の臓器で、インスリンの働きが過剰になり、細胞の増殖が刺激される。また糖尿病だと血糖値が高くなる結果、遺伝子のDNAが障害されやすくなる。こうしたメカニズムの結果、糖尿病によりがんが増える可能性がある、と合同委員会では分析している。

 糖尿病は国民病ともいわれ、推定患者は約900万人、予備軍も含めると2千万人を超す。高齢者の増加や食生活の欧米化などで、患者数は年間数十万人ずつ増えているという。
 糖尿病学会理事長の門脇孝・東大病院長は以下のように話した。

 「糖尿病と がんとの関連性がはっきりしてきた。健康的な食事や運動などで両方の病気を防ぐことが大切。糖尿病の人は、糖尿病の治療だけではなく、定期的にがん検診も受けてほしい

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