2014年8月4日月曜日

元気のひけつ 魚の脂は、なぜ体に良いのか 心臓病以外にがん予防も 朝日新聞 平成24年9月22日(土) be on saturday  2012年9月23日 記事

9月23日(日) 雨

 今日は当院が休日当番日ですが、開院後も来院者がなく、これまでになく平穏な日です。

 救急が暇で、地域のみなさんが元気なのはいいことです…

 昨日アップしたブログでも、秋の味覚のお話をしました。
 朝日新聞に 青魚の脂で健康増進 という記事が載っていましたので、アップしました。

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(以下記事)

サンマやサケのおいしい季節がやってきました。魚は体に良い、というイメージがありますが、魚の何が、どのような効果をもたらすのでしょうか。

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 消費者庁はこの春、学術論文などをもとにして、食品の健康機能性の評価を行った。

 青魚に多く含まれているEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)という脂には、いくつもの健康への効果があると判断した。 「n-3系不飽和脂肪酸」 に分類される脂だ。

EPAは1970年代後半、心臓病の予防効果があると海外の医学誌に紹介された。

 デンマーク人と、魚を多く食べるグリーンランドのイヌイットを比べると、心臓病による死亡率はデンマーク人が7倍高かった

 それを知った千葉県立東金病院の平井愛山院長は80年代に、勝浦市の漁村と農村で調査を行った。
 漁村の住民は農村の3倍多く魚を食べ、血液中のEPA量も1.5倍。一方、農村の住民は血液が3倍固まりやすく、脳卒中のリスクも高かった

平井さんは

「血液をサラサラにするEPAは、内臓脂肪肥満型の人の高脂血症や糖尿病の改善に役立つ。メタボ体質が増えている今、魚のEPAをとることは重要」

と話す。
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最近の研究で、EPAやDHAは、一部のがん予防にも効果
があることが分かった。

 これらの脂を多く含む魚を1日70g食べる人は、10g食べる人と比べて肝がんになるリスクが3分の2だった。国立がん研究センターの研究班が今年発表した。

沢田典絵研究員(予防医学)は

「不飽和脂肪酸には炎症を抑える作用がある。肝炎の炎症を抑え、肝がんになりにくくしているのでは」

と話す。

ただ今回分かったのは食べた魚の量と肝がんリスクとの関係だ。

「サプリメントでも同じ効果があるかどうかはわかりません」

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 お年寄りの筋肉や運動能力を落とさない効果を示す研究もある。

 慶応大学の高山美智代助教(老年内科)らは、85歳以上のお年寄り約500人を対象に、魚を食べた量と身体移動能力などの関係を調べた。
 EPAやDHAを多くとる習慣の男性は、歩く速さやバランスの衰えが少なかった。高山さんは

「抗炎症作用が、筋肉が弱るのを防いでいる可能性がある」

という。

 厚生労働省が望ましいとするEPAとDHAの摂取量は、併せて大人は1日1g(1000mg)。魚だと一皿分程度の90gを食べることを推奨する。

 だが国民1人あたりの魚介類の摂取量は年々減少傾向で、09年は74g。総務省によると30歳代が買う生の魚介類の量は、60歳以上の3分の1。若い世代ほど少ない傾向だ。

 調理が面倒といった理由で、魚を食べることが減った。でも取材後は、私は以前より魚を食べるようになった。脂が多く乗った旬の魚を意識して食べ続けようと思う。 (辻外記子)

インフォメーション

日本水産(ニッスイ)のサラサラ生活向上委員会 http://www.nissui.co.jp/sarasara/index.html

は、EPAの効果や上手な摂り方などを紹介。

 1食あたりのEPA量などがわかる「サラサラレシピ」は、生のままや缶詰を使う食べ方も示す。焼くなら脂を落とさず、煮たら煮汁も残さずに食べるのが理想という。

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