2014年7月19日土曜日

現在も増えている大腸がんによる死亡 2011年5月19日記事

 小生の専門が消化器内科、内視鏡内科ですので何回かに分けて消化器系の癌のお話をさせていただきます。

 今回は大腸がんについてのお話です。

 厚生省のデータから2009年度に国内で悪性新生物(がん、白血病など)で亡くなった方は34万4105人。

 一番多いのは肺がんで約6万8000人で、現在も増加傾向にあります。

 さて、消化器系の癌を見てみると胃がん(下図の1番上のえんじ色の線)は5万人、大腸がん(上から2番目の黄色い線)は4万2000人、肝がん(同緑)3万3000人、膵がん(同水色)2万7000人、胆嚢がん(同紫)1万8000人となっています。

 グラフにしてみると胃がんの死亡数は頭打ちの観がありますが、一方で大腸がん、膵がん、胆嚢がんの死亡数が増加しています。
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 胃がん検診や胃カメラは定期的に受けているけれど、大腸がんの検査はどうも…という方も、まだまだ多いと思います。

 確かに抵抗があります、見知らぬ人にお尻を見せるのは…(かといって知り合いに見せるのも嫌ですよね)。

 それに、胃と違って大腸は内部にたまっている便を洗い流さないと観察できませんので、2リッターの洗浄液を飲む必要があります。これも大変です。朝から洗浄液を飲んでトイレに通い、昼過ぎに内視鏡で観察、大腸の検査は一日がかりになります。

 ですが、大腸は充分内視鏡で見える範囲です。以下の排便時の症状が気になる方は、一度大腸内視鏡検査をお受けになるようお勧めします。

 痔でもないのに便に血が混じる、ここ半年で知らないうちに便秘になった、二日便秘して三日目に下痢便が大量に出る、検診で(鉄欠乏性)貧血を指摘されたが原因がわからない などです。

 大腸内視鏡の経験数は3000例を超えた小生ですが、できるだけ患者さんの苦痛を少なくするように丁寧な挿入を心がけ、10分前後で盲腸まで到達するように努力しています。

 また医療に関しては、 「弘法筆を選ばず」というわけにはいかないため、検査機器にもこだわり、最新式の電子スコープとコロナビという機械でモニターしながら安全に行っております。

 大腸がんの不安を感じていらっしゃる方は下記まで一度ご相談ください。

 うちだ内科医院 阿賀野市市野山192-3 (サムズウオロク裏) 電話 0250-61-2020 

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