2014年7月26日土曜日

動脈の病気は、ある日突然重症に… 心筋梗塞、脳梗塞、大動脈瘤破裂  2011年6月24日記事

おはようございます。

 梅雨時真っ只中、気温はそんなに高くなくとも、湿気が多く不快ですね。こんな季節はステテコが快適だと新聞に載っていましたが、小生はいまだ履いていません。そのうちに試してみたいと思っています。
 昨日の大雨の中、定期通院してくださった患者様もいらっしゃいましたが、あまりに天候が悪い場合、病状が落ち着いていれば翌日の受診でもかまいませんので、どうかご無理なさらないようにお願いします。
 うちの犬は下痢が全快したものの、なかなか散歩に行けず不満そうに家の中を走り回っています。でも晴れ空になるころにはもう夏、酷暑の日々が待っています。計画停電もどうなるか頭痛の種は尽きませんね。

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 心筋梗塞脳梗塞といった動脈が詰まってその先に血液が流れなくなってしまう病気は、突然死を含め重症の症状を引き起こしてしまうため、可能な限り予防しなければなりません。
 生ある者の宿命として、生まれてから死ぬまで、老化に伴い動脈硬化は進行し続けるため、人間にできることは動脈硬化を早める因子を減らしていくことしかできません。

 その因子とは、喫煙習慣、肥満、高血糖、高血圧、高脂血症、高尿酸血症、運動不足など。生活習慣病で注意が必要な項目ですが、それらを解消していくこと、それがこの宇宙にあって有限の生を運命づけられた我々にできうる、ささやかな抵抗といえようかと思います。

 なんだか大風呂敷を広げたような話でお恥ずかしい限りですが、今回は動脈の障害で起きる病気のうち、突然死するような重大な病気についてお話しします。

 動脈心臓から血液を体のすみずみに送るための血管です(逆に心臓に血液を回収するルートは静脈です。通常の採血は静脈から行います)。
 動脈が詰まれば、その先には血液がいかなくなります。脳梗塞や心筋梗塞などが発症します。有名人としては古くは田中角栄首相大平首相が患った病気です。

 また動脈は70年以上も高い血圧にさらされて、徐々に動脈硬化をきたし、晩年には石灰化といって血管の壁が石状になってしまうこともあります。弾力を失った動脈には時に こぶ ができて、そこが破裂してしまうこともあります。これが動脈瘤破裂です。数年前、加藤茶さんが発症したものの一命を取り留めたと報道されたことが記憶にあります。

 動脈が詰まったり、破けた場合はその多くが突然死につながります。それまではっきりした前ぶれ症状もなく、突然発症するケースもありますが、上記に書いたように動脈硬化は生活習慣病ですから、検診や医療機関を定期受診して、薬物治療や生活上のアドバイスを受け、進行を遅らせ、少しでも天寿を伸ばそうというのが我々人間にできうる、せいぜいのことです。

 [ほんの数週間、数か月でも寿命が延びたとして、その間の家族の成長や仕事の成果を目の当たりにして、自分の人生に満足してお迎えを待つ、という状態になれたら…
 小生の最後はそうありたいと願っています(実際にはどうなるかわかりませんが…)]

 みなさま、生活習慣病を軽んじないように願います。

 そのためには散歩一口30回噛んで食べること、可能なら食事ごとのカロリーを記録することです。健康の貯金は地道に自分でするしかありません。
 すでに耳タコのことかもしれませんが、上記のごとく、小生は今日も同じことを繰り返して終わりにさせていただきます。

 上記の改善を行っても、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病が改善しない場合は、遺伝的なものかもしれません。
 その場合は、宿命にあらがうべく薬物治療です。躊躇せず地域の医療機関にご相談するようにしてください。

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