5月半ばに差し掛かったものの、天候が不順でまだまだ風邪や胃腸炎の症状の方が多く来院されます。皆様ご自愛ください。
さて今回紹介いたします書籍は、これまでと違ってハウトゥー本ではなく、闘病エッセイ?(本人は闘病している意識などさらさらないようですが)です。
「身体のいいなり 内澤旬子 朝日新聞出版」 です。
著者は”イラストルポライター”とでもいうのでしょうか。
食肉を食べても普段あまり目にしない屠畜や、旅行しても余り話題にのぼらない各国固有の便所事情など、かなりマニアックなテーマを掲げて世界中を旅していろいろ見聞したことをイラストにまとめ、出版することを仕事にしている方です。
彼女は幼少時から虚弱体質で、重症のアトピーで化粧品が使えず、腰痛がひどいためまともに熟睡できた夜は数えるほど。
あまつさえ30歳を過ぎて乳がんを発症し治療に苦しんだものの、あるときヨガを始めたらどんどん健康になってしまった…という顛末を淡々と、醒めた文体で綴っています。
現実には事にあたって頑張らなければ成し遂げられないことがほとんどですが、力(リキ)が入りすぎているとうまくいかない事も時に経験します。
世の健康志向の方の中には、度が過ぎて
”健康のためなら、命を懸けてもいい”
という人がいるという笑い話がありますが、そんな”健康教信者”もいかがなものか…
今まで、そしてこれからの自分の身体とのつきあい方を考えさせられる1冊でした。
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