2014年8月3日日曜日

暑さ本番間近 食中毒ご用心 朝日新聞平成24年6月9日(土) 新潟県内版  2012年6月22日 記事

6月22日(金) 曇

 本日2件目のアップです。

 時節柄、吐き下しの患者が多いと先の記事でご報告しました。生焼けの肉は食べずに、しっかり火を通して食べてください。

 6月9日の朝日新聞新潟県版に食中毒についての注意記事が載っていましたので、少々遅きに失した感がありますが取り急ぎ。

 なお、ノロウイルスロタウイルスに関しては拙ブログ2011年12月「ノロウイルス感染症 冬に流行する 吐きくだしの風邪」 と、2012年4月『ロタの季節 乳幼児ご用心』朝日新聞記事もご覧ください。

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暑さ本番間近 食中毒ご用心 朝日新聞平成24年6月9日(土) 新潟県内版

 だいぶ暑くなってきましたが、新潟県内では暑くなる前から食中毒の患者が相次いでいます。

 今年に入ってからの患者数は昨年の13倍。寒い時期にノロウイルス感染が猛威を振るったことが原因ですが、5月末には夏場に多い腸炎ビブリオにかかった患者も確認されました。

 レジャーなどでこれから屋外で食事をする人も多くなると思いますが注意が必要です。

目立つノロウイルス

 県生活衛生課によると、6月8日現在、食中毒の発生件数は6件で患者数は3216人。

 昨年の同時期の3件、17人から大幅に増えた。昨年はいつもの年に比べて極端に発生が少なかった。その原因は不明だが、今年は例年通りに戻ってしまった、と担当者は語る。

 今年になって目立つのは感染性胃腸炎の主な原因の一つ、ノロウイルス感染の発生だ。

 昨年1月~5月は0件だったが、今年は5月までに毎月1件発生、4月には長岡市の食堂で66人の患者が発生した。冬場にピークになるノロウイルスの被害がやまないことから、生活衛生課は引き続き注意を呼び掛けている。
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肉は十分に加熱
これからの時期、家庭で気をつけたいのが 「カンピロバクター (以下 カンピロ と略 右がその写真)という細菌による食中毒 だ。

 吉岡丹 氏(県保健環境学研究所 細菌科長)によると、この菌による食中毒の発生は全国的に6月がピークらしい。

 牛や豚などの家畜やペット、野鳥などの糞の中にいるカンピロ食肉の表面に付着していることがあり、口から体内に入ると1週間前後の潜伏期間を経て下痢や発熱の症状が出る。
 この菌は乾燥に弱く、牛肉や豚肉のように食肉処理されてから一定期間熟成させる肉は、表面が乾くのでカンピロはほとんど死滅する。

 これが鶏肉となると、処理後即販売されるので話が違い、吉岡氏によればスーパーに置かれる生の鶏肉の2~8割からカンピロが検出されるという。
 
 一番の対策は、肉をしっかりと加熱すること。包丁やまな板を通じて別の食材に菌が付くこともある。消毒に気をつけ、調理用具を「」と「野菜」など食材により使い分けることも効果的だ。

☠ 死亡する場合も

 昨年焼肉チェーン店が出したユッケをたべた客5人がなくなった事件は記憶に新しい。

 原因は腸管出血性大腸菌(O-157が有名)だったが、この菌は溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし、患者を死に至らしめることもある。

 この菌は摂氏75℃以上で1分間、食品の中心部まで加熱するとほとんど死滅する。

 菌が好む温度は、人の体温に近い温度であり料理を作って常温に置いておくと、また菌が増える恐れがある。調理後はすぐ食べることも大切だ。

吉岡氏は以下のように呼びかけている

「これからの季節、海に行ったりバーベキューをしたりと屋外で飲食する機会が多くなり、食中毒の危険が高まる。細菌は目に見えず、味やにおいもしないので、注意してほしい」

                                           以上

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